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狩野派と近世絵画 〜壮麗と瀟洒と〜

【併催 名碗三十撰】

《前期》平成20年7月27日(日)〜11月30日(日)


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展覧会概要

日本最大の画派 狩野派

 狩野派とは、室町時代の中期から江戸時代の末期に到るまで、およそ400年間の長きにわたって、常に画壇の中心に在り続け、数々の名作を世に送り出した専門画家の集団のことです。室町幕府に御用絵師として仕えた初代の狩野正信以来、その系譜を継ぐ画家たちは、織田信長や豊臣秀吉、そして天皇家や徳川家の歴代将軍など、各時代の権力者にその画技を提供し、最大の画派として強い力を持ち続けました。内裏や城郭、大寺院などの障壁画制作はもとより、室内を飾るための掛軸や屏風、はては扇面や短冊、工芸品の図案などに至るまで、およそ狩野派の手がけなかった分野はないといっても過言ではないでしょう。

狩野派と相国寺

 狩野派の顧客であった為政者たちは、同時に相国寺の庇護者でもあることが多かったことから、相国寺と狩野派のゆかりには極めて深いものがあります。狩野派が発展するきっかけとなったのは初代、正信が御用絵師に任命されたことでしたが、時の将軍は相国寺の境外塔頭である慈照寺(銀閣寺)の開基でもある足利幕府八代将軍足利義政でした。残念ながら現存はしていませんが、義政が元信に命じて 、後に慈照寺となる東山山荘に障壁画を描かせていたことは特筆されます。


足利義政筆「萬松」

 正信から元信、元信から松栄、そして永徳へと伝えられた狩野派は、桃山時代の豪壮な気風を反映した、城郭建築を飾る壮麗な障壁画にも腕を振るいました。本展では、この時代の雰囲気を今に伝える、永徳の弟宗秀の傑作「柳図屏風」や、狩野派の優れた画家の手になると考えられる「籬に菊・鶏図屏風」を展示いたします。


狩野宗秀筆「柳図屏風」


狩野派「籬に菊・鶏図屏風」右隻

 永徳の雄大な画風を継承したのが息子の光信です。現存最大の法堂建築として、相国寺の中央にそびえ立つ重要文化財の法堂天井画の蟠龍図は光信が渾身の力で描き上げた傑作であり、今もなお威容を誇っています。

 光信の甥で、狩野派を継ぎ、瀟洒な画風を完成させて近世におけるその立場を確固たるものにした中興の祖が探幽です。江戸幕府とも、宮中とも密接な関係を持った探幽ですが、当時の鹿苑寺に住した名僧、鳳林承章とも関係は極めて深く、その依頼に応じて制作された「花鳥図座屏」などが現存しています。


狩野探幽筆「花鳥図座屏」

 ほかにも、探幽の次の世代を牽引した狩野常信の筆になる、壮麗な「源氏物語図屏風」などをはじめとして、相国寺に伝えられた狩野派の作品は多数存在しています。本展ではこれらの狩野派作品、そして狩野派と深い関わりを持った人々の作品を一堂に公開いたします。壮麗な雰囲気や瀟洒な画趣など、それぞれに異なった特色を持つ作品の数々をご堪能いただければ幸いです。


狩野常信筆「源氏物語図屏風」右隻

狩野派と他派の競演

 また、狩野派に対抗し、あるいは並立し、あるいは派生した長谷川派や原派の作品も、相国寺には多数伝えられています。本展ではこれら他派の作品も展示し、比較によってより深く狩野派の世界を楽しんでいただけるように構成いたしました。


長谷川等伯筆「竹林猿猴図屏風」右隻

 

 

併催 名碗三十撰

 当館は狩野派の作品のみならず、優れた茶道具の数々をも収蔵していますが、中でも茶碗については特に際立ったコレクションが形成されています。実際に客が手に取って茶を喫し、亭主の思いを汲むことから、数ある茶道具の中でも最も重要視される茶碗について、本展では、収蔵品の中から特に名碗三十点を選出して展示を行います。当館初公開となる傑作を含む名碗による、茶の湯の美意識の精華をお楽しみ下さい。


国宝「玳玻盞散花文天目茶碗」


千家名物「金海洲浜形茶碗 銘 藤浪」

 

主な出展作品

狩野元信筆「牧牛図」
狩野松栄筆「水辺花鳥図屏風」
狩野探幽筆「探幽縮図」
狩野尚信筆「周茂叔愛蓮図」
狩野常信筆「源氏物語図屏風」
狩野永叔筆「達磨・慧能・臨済図」三幅対
狩野派「源氏物語図屏風」「御即位図屏風」「籬に菊・鶏図屏風」
長谷川派 長谷川等伯筆「竹林猿猴図屏風」(重要文化財)

ほか

名品茶碗三十撰

国宝 玳玻盞散花文天目茶碗
千家名物 金海洲浜形茶碗 銘 藤浪

ほか

 

常設展示紹介

第一展示室

夕佳亭


第一展示室「夕佳亭」展示風景
http://www.shokoku-ji.or.jp/kinkakuji/guide/sekkatei.html

第二展示室

重要文化財 伊藤若冲筆
「鹿苑寺大書院障壁画 葡萄小禽図床貼付」


「鹿苑寺大書院障壁画 葡萄小禽図床貼付」展示風景
http://www.shokoku-ji.or.jp/jotenkaku/treasure/index_04jakuchu/ojoin.html

 

開催要項

狩野派と近世絵画【前期】
――壮麗と瀟洒と――
<併催 名碗三十撰>
平成20年7月27日(日)〜11月30日(日)


開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
拝観料:一般800円 65歳以上・大学生:600円 中高生:300円 小学生:200円 
(一般の方に限り、20名様以上は100円団体割引いたします)
※障害者手帳をお持ちの方と介護者1名は無料 バリアフリー対応


会  場 : 相国寺承天閣美術館
問 合 せ: 075-241-0423

 

《次回展覧会予告》

狩野派と近世絵画【後期】
――爛漫と枯淡と――
<併催 名碗三十撰>
平成20年12月6日(土)〜平成21年3月29日(日)

 相国寺に伝えられた狩野派の作品は数多く、一度の展覧会ではその全てをご紹介できません。このため、【後期】展では「―爛漫と枯淡と―」と題して展示を一新、当館初公開となる風俗図屏風の傑作である重要文化財「花下遊楽図屏風」や、狩野派の名だたる画家によって描かれた「列祖像」をはじめとする作品を公開いたします。
 また、併催の名碗三十撰では、【前期】の国宝「玳玻盞散花文天目茶碗」に替えて、重要文化財「本阿弥光悦造 赤楽茶碗 加賀」を特別に展示いたします。

※前期の展覧会を御覧戴いた一般の方は、半券をご提示いただければ後期の入場料金を100円引きとさせていただきます。
 

承天閣美術館 事務局
〒602-0898 京都市上京区今出川通烏丸東入

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